- 2021年3月14日
令和の販売員心得 黒川想介 (42)相手の感情に寄り沿って話す 見込み客攻略へ読書のすすめ
機器部品販売員の営業の基礎教育終了後に、一人一人感想を聞いてみた。一番多かった感想は、営業をする上でいかに人間関係構築の仕方が重要であるかを知りましたという事であった。それまでは、扱い商品全般を習得すれば営業は上達すると思っていたようだった。商品さ […]
機器部品販売員の営業の基礎教育終了後に、一人一人感想を聞いてみた。一番多かった感想は、営業をする上でいかに人間関係構築の仕方が重要であるかを知りましたという事であった。それまでは、扱い商品全般を習得すれば営業は上達すると思っていたようだった。商品さ […]
人は社会生活をする上でコミュニケーションを必要とする。その良し悪しによっても人生の彩りは変わるものだ。 販売員にとって、コミュニケーションの上手・下手は本来、売り上げを左右することにもなる。社会に出て間もない機器部品販売員は配属後、営業というものに慣 […]
売り上げを上げるためにご提案営業がしたいと言う販売員に、具体的にどのような提案をするのかと聞いてみた。「価格の安いメーカー製を提案する」「機器の豊富さや寿命、精度の良さを提案する」などの答えが返ってくる。 中堅クラスの販売員は「アプリケーション提案や […]
歩きスマホは危険だから止めようという呼びかけにも関わらず、歩道や駅のホームで歩きスマホをしている人は多い。電車の中で座っている人の大半はスマホに夢中だ。スマホを常に見ていないと不安になる人はスマホ病と言うらしい。 脱工業化社会とかポストインダストリー […]
機器部品を商う販売店は中小規模店が多い。数年前に、労働人口が思った以上に減少していることを背景にして、政府は一億総活躍社会の実現に向けた働き方改革を推奨した。大手や中堅企業は残業自粛、有給休暇取得、副業認知などを積極的に実施した。政府が働き方改革の笛 […]
機器部品の販売員に「君たちの夢は何ですか」と軽く問うてみた。ほとんどの販売員は「えー、夢ですか」と言って少し間をおいて、何だろうかと言う人、考えたこともないと言う人、それは仕事の夢ですか、それとも日常生活の夢ですか」と質問する人などさまざまであった。 […]
昔も今も大学入試は、受験戦争といわれるほど熾烈な猛勉強を強いられる。昔は、入学が難関な大学の卒業生は良い会社に就職できるし、出世は早いといわれていた。現在も世間一般ではそう思われているがそれほど甘い世界ではなくなった。 難関な大学を出たからといって社 […]
寡兵をもって大軍を破った例は数々ある。クラウゼヴィッツの『戦争論』では、敵より兵が少数である場合は「敵の重心を攻めよ」と言う。重心とは作戦本部のような所である。桶狭間の戦いのように、織田信長が今川義元の本陣を少数の兵力で攻めて勝利した例である。 孫子 […]
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」とは、『孫子の兵法』に出てくるあまりにも有名なフレーズである。営業の世界にもまさにぴたりと当てはまる。孫子の兵法では有名な前述のフレーズに続けて「彼を知らずして己を知れば一勝一負す。彼を知らず己を知らざれば戦う毎に […]
販売員にとってコミュニケーション力はとても大事である。特に、従来の成熟市場からにじみ出してくる市場の見込み客と関係を構築していくためには、コミュニケーションなしでは成功しない。にじみ出しの市場は、令和時代の経過とともにますます盛況になっていく。 した […]
女性の長電話などといって揶揄された時代があった。昨今では一概に、男性は寡黙であり、女性はおしゃべりであるとはいえない。それでも女性の方が男性よりおしゃべり上手であるといえるだろう。 男性は主張の強い人が中心となっておしゃべりの会話をリードする傾向があ […]
あるアナウンサーがラジオ番組の中で言っていた。「アナウンサーという職業はコミュニケーションが鍛えられる職業である。自由闊達なコミュニケーションが上手になって、人生が楽しくなる」。 営業という職業も、人と接し商いをする職業であるから、コミュニケーション […]
颯爽と街を歩く若い女性たちは、大きめのバッグを肩にかけているのが目立つ。昭和の若い女性たちが颯爽と街を歩く時には、小さなハンドバッグを手に持ったり肩にかけたりしていた。その小さなハンドバッグの中には、周囲にみっともない姿をさらさないように身だしなみを […]
新規の見込み客へのアプローチは、売り込む商品や扱い商品に頼ってはいけないと再三言ってきた。初回のアプローチの段階では名刺交換が終わり、着席して簡単なこなしの会話の後、相手が黙ってしまうと販売員はなすすべがなく焦ってしまい、どうしても商品に頼らざるを得 […]
機器部品営業は、市場の環境に応じて営業のやり方を変えてきた。これまで述べてきたように、黎明離陸期ではまだFA市場は未成熟であったから、市場を模索する市場探索型営業であった。 昭和の成長拡大期には、工場や現場の数が増え続けていたからその現場の隅々に、次 […]
大手の販売店は資金が割に潤沢であり、マーケティングスタッフを抱えることができる。したがって、戦略的に種々の手を打って令和時代の成長路線を進めることができる。 しかし、大半の販売店はマーケティングスタッフを抱える余裕はなく、販売員の営業力強化や多少の販 […]
人間社会は太古の昔から、変化を続けて歴史を作ってきた。社会の変化にはモノが伴う。モノそのものやモノの造り方も変化してきた。変化すれば新しい需要は生まれる。機器部品の営業は、モノやモノ造りに関係あるマーケットが戦場である。その戦場で活動している経験の浅 […]
成長拡大期であった1980年代後半に、販売員が持ち歩く営業カバンが重くなったという論議があった。もちろんカバン自体が重くなったわけではなかった。業界の黎明離陸期には当然、商品の種類は少なくて、カタログを全部入れてもカバンは重くなかった。 生産設備やラ […]
テレビコマーシャルで有名になったクラウド名刺管理サービスという事業があるように、ビジネスの社会では名刺は欠かせないものである。受け取った名刺の枚数が多いということは、それだけ多くの人に会ってきたということになる。 機器部品業界の黎明期や離陸期には販売 […]
昭和の拡大成長期に「愛のフットワーク作戦」という拡販活動があった。これまで述べてきたように、昭和の拡大成長期は、工場が増えて新しい機械装置やそれらを使った生産ラインが次々と誕生すると、それらに使う新しい機器や部品の種類も増えた時代だった。 そのような […]
ネットの発達によって、技術者は販売員に頼らずとも必要な時にネットで済むと言われてきた。しかし、こういった技術者は製品開発技術者や製品設計技術者であり、製造関係の設備技術者、製造技術者、生産技術者のように製造現場関係の技術者は意外と簡単に販売員を頼る。 […]
平成も後期にはIT技術の実用化が進み、社会システムや社会インフラが大きく変わり始めた。産業設備を主力のマーケットにしている機器部品営業は、社会の変化の割にはその売り方に大きな変化は見られない。 世間で言われている失われた20年が、国内の製造業に与えた […]
鳥は空を飛ぶのが天職である。魚は水中を泳ぐのが天職である。これに習って言えば、人間はつくるのが天職と言えるようだ。人は制度や組織や色々なものを常につくり続けている。 機器部品営業が係わる産業用や業務用の製品をつくり出す現場でも、色々なものがつくり続け […]
1980年代に入ったばかりの頃は、機器や部品営業にとっては昭和の成長拡大期の真っ只中であった。その頃の営業の基本的なスタンスは「売り上げは客先訪問の回数と客先滞在時間に比例する」というものであった。「とにかく客先へ行け! 社内に居るな!」という雰囲気 […]
友達同士の会話で「今、何をしているの?」「今は営業をやっている」と気軽に受けて、気軽に答えている。かつて営業のことを販売と言うのが当たり前だった頃に、同級会などで会った友人に「今、何をしているの?」と尋ねられ「営業をやっている」と答えると「営業って何 […]
昭和期に活躍した機器や部品業界の販売員が、平成の頃によく言っていたことがある。「最近の販売員は新規開拓ができなくなった。我々の若い頃は工場と見れば飛び込んで、新規開拓をしたもんだ」。 今となっては飛び込み訪問などというのは化石のような古い話である。し […]
人は人と顔を合わせて話を交わす時に、それが短時間であっても相手を評価・判断する。それも無意識に、大ざっぱに3種に分けている。 一つ目は、自分となんとなく馬が合う感じを受ける。二つ目は、極端に言えば顔を見るだけでも声を聞くだけでもいい気分になれず、あま […]
1960年代に制御機器や部品販売の教材となった小冊子があった。筆者はアメリカの墓売りセールスマン、ウィリー・ゲールであり、タイトルは『販売心理術』であった。墓売りの彼が墓の商談に持ち込むためにまずやらねばならないことは、相手の素性を知ることであった。 […]
これが究極の売り方だ、なんていう売り方は機器部品の営業にはあり得ない。平成期の中頃に、そのような売り方があると錯覚した営業人がいても不思議ではなかった。機器部品の売り方は、一般の営業とは多少違った特色を持っているからそのような発想が生まれた。日本の製 […]
営業部門に配属になる人は学卒の新人だけではなく、他部門から転属してくる人もいる。最近、途中入社の販売員も多くなった。途中入社の販売員の中には営業経験者だけでなく営業未経験者もいる。営業経験者の中にも、同じ機器や部品業界から来た人もいれば、全く違った業 […]